悩んでいる女性

避妊ピルは99%以上の成功率がある避妊薬です。ただ、これは正しいタイミングで正しい使い方をしたときに認められている数値です。使い方をあやまれば妊娠を回避できないかもしれません。女性にとって妊娠は、体だけでなく精神にも大きな負担をかけるものです。中途半端な知識で避妊をするのは大変危険な行為と言えます。そこで、ここでは避妊ピルを服用するときの適切なタイミングや使い方というのを説明します。しっかりとした知識を持って避妊を行いましょう。

避妊用のピルの正しいタイミングとは

かつて、日本では年間117万人が人工中絶をしていたと言います。これは厚生労働省による1955年のデータですが、2018年の報告によると人工妊娠中絶手術件数は16万4621件で、半世紀以上をかけて10分の1になったことが分かります。このように人工中絶は減ってきているわけですが、この要因として挙げられるのが避妊の普及です。特にコンドームが普及したことは人工中絶の減少に大きく寄与したと言います。コンドームの着用は男性の避妊方法ですが、女性の避妊で近年注目が高まっているのは避妊ピルの使用です。避妊用のピルは正しい服用を続けることで、99%以上の避妊効果が期待できます。

日本では1999年に厚生労働省から認可を受けて2019年で20周年となりました。ただ、この避妊ピルは認知度があがってきたとはいえ、服用率に関しては物足りない数字です。ヨーロッパやアメリカのデータを参考にすれば、フランスが41%、ドイツが37%、アメリカが16%の普及率となっているのに対して日本は数%台と普及しているとは言えません。避妊用のピルは保険適用外で、副作用が心配なことなど普及がなかなか進まない理由があるとはいえ、やはり自分の体のことですから自分で守りたいところです。確実に避妊するためには避妊ピルを取り入れ、しっかりとした知識のもと服用する必要があります。それでは、どんなことに気をつけて使用することが大事でしょうか。

避妊ピルを使うときは服用のタイミングをきちんと調べることが大切です。特に大切なのは効果が出るまでの期間を知ることです。通常のピルは飲んでからすぐに効果が現れるわけではありません。だいたい飲み始めてから1週間くらいで避妊効果が出始めます。そして毎日飲み続けるものです。内服を続けていくことで避妊効果は持続していきます。避妊ピルの基本的な使い方は、21日間内服を続け、7日間休薬をするというものです。合計で28日となり生理周期と一致するわけですが、このように服用を続けることで生理周期が規則的になるというメリットがあります。ちなみに避妊ピルはどのタイミングでも飲み始められますが、生理が始まってから5日以内に始めることが推奨されています。

避妊ピルには21錠タイプと28錠タイプがあります。飲み忘れが心配な人は28錠タイプを選ぶといいでしょう。28錠タイプは飲み始めてから4周目のピルはホルモンが含まれていない薬となっており、これは飲み忘れ防止用です。ピルは自分のタイミングで飲める薬ですが、その分飲み忘れが多く、これは休薬期間が挟まり習慣が途切れるからと言われています。継続するためには28錠タイプを選ぶといいでしょう。

避妊ピルは何歳くらいからのタイミングで始めるのがいいでしょうか。目安となるタイミングは初潮が開始したときです。だいたい初潮が始まってから6ヶ月経過すれば飲み始められると言います。ドイツやオランダなど避妊薬の普及率が高い国では、子どもでも生理の調節のために飲んでいるそうです。そして、40歳以降になると慎重に服用しなければなりません。40歳を超えると血栓症のリスクが上がるからです。血栓症とは血の塊ができて血管を詰まらせてしまう症状です。もし血栓症により肺などに詰まってしまえば重症化する可能性があります。年齢とともに血栓症のリスクが上がる要因には卵巣機能のバランスが崩れることが関係しています。40歳を超えると卵巣機能は少しずつ衰えていき、そのときにピルを服用すると体への負担が大きくなります。さらに50歳以降になると服用はできません。ホルモンが過剰になってしまい血管障害が起こりやすくなり、血栓症のリスクが増大します。

このようにピルを使用するときは適切なタイミングというものがあります。タイミングを間違えてしまうと、思わぬリスクが舞い込んでしまうことがあるので、しっかり使い方を調べておきましょう。